2021年2月24日水曜日

託明寺アサテラの会(報告)


2月21日(日)、託明寺でアサテラの会を開催しました。
読経の後、副住職の遼(はるか)さんのミニライブがありました。
コロナのため、1年ぶりのライブだそうです。
たくさん歌ってくれましたが、その中から二つ紹介します。
いずれも、金子みすゞさんの詩に遼さんがメロディをつけました。

ひとつ目は、「星とたんぽぽ」


遼さんは、この詩を読んで、仏教の縁起を思ったそうです。
たとえば一枚の紙。紙は木が育たないと作れないし、木は大地に雨が降らないと育たないし、雨は空に雲がなければ降らないし、だから、雲がないと紙はできません。一つでも書けると存在できないのです。
数えきれない無数の(無量の)縁が成り立って、今の私がいる、隣の人もいる…。

ふたつ目は、「つもった雪」


仏教には「一切皆苦」という言葉があります。あらゆるもの、生きることは苦しみであるという言葉ですが、実はその苦しみは自分の煩悩が作り出しているのです。そして、この苦しみは他人とくらべることから生まれます。
 下は上がいいだろうなと言い、
 上は下がいいだろうなと言い、
 中はさみしいと言い、
結局はどこにいても他人とくらべて苦しんでいる。
自分が苦しみを作っている…。

歌声もとてもすばらしかったのですが、選んだ詩がとびきりすばらしい。
感動すると共に、深く考えさせられたライブでした。
遼さん、ありがとうございました。

そして、コロナ禍にもかかわらずお集まりいただいた参加者25名の皆さま、ありがとうございました。