2015年2月1日日曜日

東京寺散歩

 今週の初め、1月26日(月)のことです。
 東京は港区界隈のお寺をぶらぶらと回りました。
 そのうち、いくつかご紹介。
 光明寺は都会のオープンスペース、「神谷町オープンテラス」で有名ですが、テラスの活動は冬期間、お休みでした。しかし、お参りは自由とのことで、一人でひっそりとたたずんでまいりました。
 青松寺は「ボーズ・ビー・アンビシャス!」や「仏教ルネッサンス塾」など、現代のお寺のあり方を問う先駆的な活動をされている寺院。思ったよりも境内は広く、建物も大きなお寺でした。飛び込みで行ったので、ご挨拶をすることもなく、散策をさせていただきました。
 そして、増上寺。言わずと知れた浄土宗の大本山、芝の増上寺であります。実は私、増上寺を訪れたのはこれが初めて。ようやく念願叶っての参拝でした。広い、でかい。都心の真っただ中でこのスケール、大したもんです。平日ということもあってか、人はまばらでしたが、本堂では熱心にお祈りをされている参拝者の姿もありました。

 総じて、都心の寺院はビルの谷間にあって、窮屈そうでした。一歩出れば車がビュンビュン、空を見上げれば、ビルがニョキニョキ。ある寺院は、公園と一体となって整備され、なんとエスカレーターに乗って参拝するというところもありました。増上寺にあっては、本堂と東京タワーとのコントラストを、果たして、美しいと言えばいいのでしょうか。
 また、気になったのが「音」です。どこからでも車や街の騒音が聞こえます。気になるんですわ。お寺といえば「し~ん」とした佇まいが持ち味と勝手に思っているんですが、これが望めないんですね。
 そして、建物。震災、空襲など、幾多の災難を経たことにより、多くの木造建築が失われ、今やコンクリート造が主流となっており、近代的な雰囲気が漂います。しょうがないっちゃ、しょうがないですよ、これは。でもね、お寺といったら、やっぱり私は木造が好きです。木のぬくもり、歴史を感じさせる風合い。それが今や、東京では珍しいことになっているんですね。

 だから、都会でお寺を続けるのは、大変なことではないでしょうか。わかりませんが、檀家の数だって、相当に減っているのでは。数もそうだし、信心という点でも、難しい状況にあるのではないかと。
 私ごときがえらそうなことは言えませんが、私の住む田舎とは、かなり事情が異なるんだろうなあと感じた次第です。
 がんばれ、都会のお坊さんたち!
 勝手にエールを送ります。